概要

Model3208


Model3208は太陽電池(シリコン結晶、有機薄膜、色素増感)用の、多目的過渡解析機です。
光電周波数特性とインピーダンス分光を組み合わせて、より正確な等価回路をすることができます。


Model3208の詳細スペック等のお問い合わせはこちらからお願いします。
製品デモのお申し込みや、特殊仕様対応等もご相談下さい。

特徴


1.交流解析だけでなく、過渡解析が可能
  光電流タイムパターン、光電圧タイムパターンの測定により、
  AC解析ではできなかったタイムドメインでの評価/解析を可能にしました。

2.専用高精度電源による低雑音バイアス光源
  太陽電池の動作点を決定するバイアス光を照射した状態で、インピーダンス分光を測定することができます。
  また、開放条件だけでなく、短絡条件での測定が可能です。

3.インピーダンス分光と光電周波数特性を考慮した等価回路推定
  4種の測定を組み合わせることで、より正確な等価回路を推定することができます。
   (1)バイアス光照射インピーダンス分光(開放条件)
   (2)バイアス光照射インピーダンス分光(短絡条件)
   (3)光電圧周波数特性
   (4)光電流周波数特性

特徴1.交流解析だけでなく、過渡解析が可能
過渡解析

インピーダンス分光に代表される交流解析は、測定原理的に時間情報を持たない為、
有機デバイス研究者にとって最も関心があるであろうキャリア移動時間を直接測定できません。

Model3208では交流解析だけでなく、時間情報を含む過渡解析が可能です。
特徴2.専用高精度電源による低雑音バイアス光源
インピーダンス分光解析では、バイアス光照射をせずにダークで測定している場合が多いようですが、
バイアス光照射時とダーク時では、測定結果(I-V特性も、インピーダンス分光も)は大きく異なります。

太陽電池測定

ダークでのインピーダンス分光は、外部から電圧を印加することによって、
通常使用(太陽光下での発電)とは逆向きに電流を流して測定しています。
発電時の動作を解析する為には、バイアス光照射しての測定を推奨します。

IV特性

ただしここで用いるバイアス光源は、一般に用いられているソーラーシミュレーター(キセノンランプ)では、
光ノイズが大きく、インピーダンス分光には使用できません。
Model3208は専用のLED光源と精密低雑音アンプを用意することで上記の問題を解決しました。
特徴3.インピーダンス分光と光電周波数特性を考慮した等価回路推定
インピーダンス分光によって得られた測定結果から太陽電池の等価回路を推定する際、
例えば下図のような等価回路案Aが考えられます。 等価回路案A
ところが実際には、同じ測定結果から案B、案C、…その他いくつもの等価回路案が考えられます。
1つの測定結果から等価回路案は一意に決まらないのです。
等価回路案B等価回路案C

その原因は、ダーク状態で測定するインピーダンス分光のように、太陽電池を2端子回路としての測定したのでは、
直列成分と並列成分の分離同定をすることは原理上不可能だからです。

2端子回路


そこでModel3208では、
 (1)バイアス光照射したインピーダンス分光(短絡条件)
 (2)バイアス光照射したインピーダンス分光(開放条件)
 (3)光電圧周波数特性
 (4)光電流周波数特性
の4種の測定結果を元に、より正確な等価回路を推定します。
4端子回路Z
4端子回路Imvs