製品概要

Model2805B

Model2805Bは32〜128CH構成 DC駆動専用の高精度寿命試験装置です。

OLED(有機EL)を高精度/高安定なDC定電流で駆動し、
素子電圧を高精度に測定します。

また、素子に近接設置したフォトダイオードによって、
素子の輝度も同時に測定します。
(フォトダイオードアンプはModel2805B本体に内蔵しています)

寿命試験の操作は、Windows PC上で動く専用アプリケーションによって行います。
ユーザの指定した任意の時間間隔で自動的に測定値を保存し、
素子電圧と輝度の経時変化をグラフで表示します。

測定値は全てCSVファイルで保存するので、
必要に応じてエクセルや各種解析ソフトに測定データをエクスポートできます。


Model2805Bの詳細スペック等のお問い合わせはこちらからお願いします。
製品デモのお申し込みや、特殊仕様対応等もご相談下さい。

特徴

1.
  独立3レンジを有する精密定電流源を32個内臓。
  有機ELを1対1で接続・連続駆動し一瞬でも駆動が途切れることはありません。

2.
  全32個の有機ELを同時並行して素子電圧&発光強度を最短1秒ごとに測定。
  測定データをPCに保存する間隔は別途任意に選択できます。

3.
  精密電流減は、負荷変動/温度変動に対し極めて安定で、
  駆動電流は常にオペレータが設定した値です。
  駆動電流を再測定しての補正はありません

4.
  駆動スキャナ切り替え・外部I-Vソースは一切使用せず、有機ELに余計なストレスをかけません。

5.
  素子電圧測定は四端子法を採用し、接続線の誤差を排除しています。

6.
  有機EL32個のフリッカ状変動を、輝度0.01%、電圧1mV単位で把握できます。
  
7.
  基本確度±0.04%, 分解能16bit, 温度係数20ppm/℃
  駆動電流3レンジ 1/10/40mA (100mAに変更可)
  素子電圧1レンジ 100.0〜20,040.0mV
  輝度測定6レンジ 100/300/…/30000lux
  1000倍の測光範囲で分解能20,000を確保。
  
     

弊社ペルチェ式恒温暗箱による実測例

有機ELのガラス表面温度が1℃変動したときの輝度と電圧の変化を精密測定できます。
以下の測定結果グラフから、測定対象の有機ELは
 電圧:-24mV/℃
 輝度:-0.16%/℃
の温度係数を持っていることがわかります。
有機ELの温度係数

アプリケーションノート

弊社M2805は極めて高精度な寿命試験装置ですが、その性能を十分に発揮するにはそれなりの技術が必要です。
無用のトラブルを避ける為に下記のようなアプリケーション・ノートを作りました。
アプリケーションノートをご要望の方は弊社までお問合せ下さい。

1・基本
  本装置の特長と基本確度仕様±0.04%の意味、環境条件。
  全32個の電流源は、I-Vソース単体機に匹敵する精度を誇ります!
  その為外部I-Vソースは不要で、寿命試験中は常に精密電流駆動しています。

2・四端子接続の採用・その必要性、素子電圧を0.3mV単位で測る。
  デバイスとの間は、所謂ケルビン接続法を採用していますが、その必要性は?
  接続ケーブルの直流抵抗が大きな誤差要因となる場合、補償が必須です。

3・寿命試験
  室温下では温度監視・記録が欠かせず、外部温度計と連携すべきです。
  駆動切り替えスキャナ無しで、電流は長期間安定、駆動は一瞬間も切れない。
  試験中に駆動電流を再測定して、補正するのはお勧めできません。

4・デバイス温度特性、温度係数の測定
  ごく一部に、OLED光出力の温度係数は原理的に0であるとの見方があるようですが、それは簡易化したモデルでの考察であり、現実には必ず温度係数を有しています。
  要は、これを如何に評価・測定するのかであって、本機ではデバイス温度を1℃振ったときの素子電圧と発光強度の変化を評価・測定できる精度と分解能を有し、さらに恒温槽内試験ではガラス温度が重要指標と考え、連携して監視・記録できます。
  LED(OLED代行)+ペルチェ式恒温暗箱による試験報告書あります。

5・バージンデバイスの初期変動
  成膜時の異物混入と、フリッカー状初期変動の関係について。
  全32CHの素子電圧・輝度を1秒毎に測定できることの重要性。
  社内で評価・試験を実施しました。

雑誌掲載特集記事

月刊ディスプレイ2011年4月号P81〜P84に、弊社製品紹介記事が掲載されました。
以下からpdfファイルで見られますので、ご参照下さい。
Model2805B(月刊ディスプレイ2011年4月)(pdfファイル)

なお、テクノタイムズ社 月刊ディスプレイについてはこちらを参照下さい。